JavaScript で LocalStorage を使用してデータを保存および取得する方法

LocalStorage を使用すると、開発者はユーザーのブラウザに永続的にキーと値のデータを保存できます。ユーザー設定の保存、API レスポンスのキャッシュ、セッション間でのアプリケーション状態の維持に役立ちます。
重要なポイント
- LocalStorage は、ページの再読み込みやブラウザの再起動後も持続するシンプルなキーと値のストレージシステムです。
- セキュリティ上の懸念から、機密データには使用すべきではありません。
- ユーザー設定の保存や API レスポンスの軽量キャッシュに役立ちます。
- 代替オプションには SessionStorage(一時的)と IndexedDB(複雑または大規模なデータストレージ用)があります。
LocalStorage の理解
LocalStorage は Web Storage API の一部であり、データの保存、取得、削除のためのメソッドを提供します:
localStorage.setItem('theme', 'dark'); // データを保存
const theme = localStorage.getItem('theme'); // データを取得
localStorage.removeItem('theme'); // 特定の項目を削除
localStorage.clear(); // 保存されたすべてのデータをクリア
LocalStorage は明示的に削除されるまでデータを保持します。データは文字列として保存されるため、オブジェクトや配列の場合は JSON.stringify()
と JSON.parse()
を使用します:
const settings = { theme: 'dark', fontSize: 16 };
localStorage.setItem('settings', JSON.stringify(settings));
const savedSettings = JSON.parse(localStorage.getItem('settings'));
console.log(savedSettings.theme); // ""dark""
ユースケース 1:ユーザー設定の保存
LocalStorage はテーマ設定などの UI 設定の保存によく使用されます。
// テーマ設定の保存
localStorage.setItem('theme', 'dark');
// ページ読み込み時に保存された設定を適用
const savedTheme = localStorage.getItem('theme');
if (savedTheme) applyTheme(savedTheme);
ユースケース 2:API レスポンスのキャッシュ
API レスポンスをキャッシュすることで、不要なネットワークリクエストを減らしパフォーマンスを向上させます。
const cacheKey = 'apiData';
const maxAge = 60 * 60 * 1000; // 1時間
const cached = localStorage.getItem(cacheKey);
if (cached) {
const { data, timestamp } = JSON.parse(cached);
if (Date.now() - timestamp < maxAge) {
renderData(data);
} else {
localStorage.removeItem(cacheKey);
}
}
if (!localStorage.getItem(cacheKey)) {
fetch('/api/data')
.then(response => response.json())
.then(data => {
renderData(data);
localStorage.setItem(cacheKey, JSON.stringify({ data, timestamp: Date.now() }));
});
}
LocalStorage と他の Web ストレージオプションの比較
- SessionStorage:LocalStorage と同じ API ですが、タブが閉じられるとデータが消去されます。
- IndexedDB:構造化されたクエリで大規模なデータストレージをサポートしますが、より複雑です。
- Cookies:サーバーサイドストレージに使用され、HTTP リクエストと共に自動的に送信されます。
制限事項とベストプラクティス
- セキュリティリスク:データは JavaScript からアクセス可能なため、機密情報を保存しないでください。
- ストレージ制限:オリジンごとに約 5MB で、これを超えると
QuotaExceededError
がスローされます。 - 同期アクセス:大きな読み書きはメインスレッドをブロックする可能性があります。
- 自動有効期限なし:必要に応じて有効期限のロジックを手動で実装する必要があります。
- 名前空間の使用:キーの競合を避けるために接頭辞を付けます(
theme
ではなくMyApp_theme
など)。
結論
LocalStorage は少量のクライアントサイドデータを永続化するためのシンプルかつ強力なツールです。ユーザー設定の保存や軽量な API レスポンスのキャッシュに最適です。ただし、開発者はセキュリティ上の制限に注意し、パフォーマンスの問題を避けるために適切なデータ処理を確保する必要があります。
よくある質問
いいえ、LocalStorage のデータは手動でクリアされない限り無期限に保持されます。
ブラウザによって異なりますが、通常はオリジンごとに約 5MB です。
いいえ、LocalStorage は JavaScript からアクセス可能であり、機密データには使用すべきではありません。
LocalStorage はセッション間でデータを保持しますが、SessionStorage はタブが閉じられるとデータをクリアします。
小さなキーと値のペアには LocalStorage を使用し、複雑または大規模なストレージには IndexedDB の方が適しています。